【役職につく冠詞】は非常にややこしいです!
冠詞がついていたり、ついていなかったり、どれが正解なの!?というあなた。
ここでおさらいしていきましょう。
役職と冠詞
一般的に、「唯一の、もしくは特別な、目立った」役職や地位を表す名詞の前には
冠詞を付けません。
ただし、定冠詞をつけることもあります。
このルールから、まずは「大統領」という役職を例にとって見てみましょう。
〇 Joe Biden is president of the United States.
〇 Joe Biden is the president of the United States.
✖ Joe Biden is a president of the United States.
まず一つ目の無冠詞の場合、
こちらは、その役職や果たすべき役割などを表す時に使われます。
どちらかというと役職が形容詞的に使われているのですね。
「そういう役職の仕事についている」というニュアンスになります。
そして二つ目は、定冠詞の「the」、
こちらは、その役職についている”人”を指す時に使われます。
その役職についているのが一人であるというニュアンスがあります。
つまり、この二つの違いは、その役職・仕事自体にフォーカスしているのか、
それともその役職についている人にフォーカスしているのか、という点です。
その時々によって、どちらも使えます。
間違いなのは、一番下の不定冠詞「a」を使った文です。
不定冠詞「a」をつけると、沢山いるうちの一人、という意味になりますので、
一般の会社の課長とか部長なら問題はありませんが、
アメリカの大統領は一人なので、「a」は不可ということになります。
同じように扱われる名詞には、「captain」「principal」「director」「CEO」「chairman」など
それぞれその組織などのトップにある役職があります。
では、以上を踏まえてより身近な役職で見ていきましょう。
「役職と冠詞」会社編
〇 He is the manager at Orange company.
〇 He is a manager at Orange company.
✖ He is manager at Orange company.
(彼はオレンジ社の部長です)
さて、部長や課長などの役職は、多くの会社で複数存在しますよね。
「唯一の」「特別な」役職ではありません。
したがって、「He is manager at Orange company. 」とはほとんど言われません。
「He is the manager at Orange company」といえば、
「オレンジ社のあの部長だよ」と特定の部長を指すか、
「オレンジ社に部長が一人」というニュアンスを表します。
一方の「He is a manager at Orange company」は、
「オレンジ社にいる部長の1人」という、大勢いる中の1人であるというニュアンスを表します。
「役職と冠詞」名刺・署名欄編
名刺やEメールの署名欄にはもちろん役職名をいれますよね。
(日本語のメールでは役職を入れないことも多いかと思いますが、
英文メールでは役職は必須です。是非入れましょう)
注意してほしいのが、このような場合には役職は「無冠詞」で表します。
例)
✖
Taro Yamada
The Senior Manager, The Sales Department
Orange company
〇
Taro Yamada
Senior Manager, Sales Department
Orange company
上記のように、名前、役職名、部署名、会社名の順番で書きます。
注意してほしいのが、それぞれの頭文字が大文字になっていることです。
ビジネスでは決まってこのような書式になりますので、
是非覚えて頂ければと思います。
以上、役職と冠詞についてでした。