使役動詞はどれも同じ意味だと思っていませんか?

実は間違って使うと、大変なことになることも!

それぞれの使役動詞の意味、ニュアンスの違いをまとめておさらいしましょう。

 

使役動詞 make, have, let, get, helpの意味の違い

 

「人に~させる」という意味で使うときの

それぞれの使役動詞の基本的な意味は下記のようになります。

 

  • 「make」=「強制的に~させる、無理にでも~させる」
  • 「have」=「~する責任を与える、~するよう指示する」
  • 「let」=「~することを容認する、自由に~させる」
  • 「get」=「~するよう説得する、~してもらうよう仕向ける」
  • 「help」=「~するように助ける、~するのに役立つ」

 

それでは、ひとつひとつの使い方と注意点を見ていきましょう。

 

使役動詞「make」の意味・用法

 

意味:「強制的に~させる、無理にでも~させる」

用法: make + 人 + 動詞の原形

 

例文)

My mother made me wear this kimono.
(うちの母にこの着物を着させられた)

 

You made me lie!
(あなたが私に嘘をつかせたのよ!)

 

My wife made me give up smoking.
(妻に禁煙させられた)

 

※受動態の文を作る場合は、動詞の原形ではなく「to不定詞」が用いられます。

 

He was made to believe that was true.
(彼はそれが真実であると信じさせられていた)

 

I was made to feel unwelcome.
(私は歓迎されていないんだと思わされた)

 

使役動詞「have」の意味・用法

 

意味:「have」=「~する責任を与える、~するよう指示する」

用法: have + 人 + 動詞の原形 / ing形

 

「have」は後ろに「動詞の原形」と「 ing形」どちらもとれます。

意味はどちらもほぼ同じなのですが、ing形のほうが、若干継続を表すニュアンスになります。

 

例文)

I always have my assistant make the report.
(いつも部下にそのレポートを作らせている)

 

He had his son wash his car.
(彼は息子に洗車させた)

 

My boss had me working for 16 hours yesterday.
(昨日上司に16時間も働かされた)

 

The teacher had her student practicing the same song again and again.
(先生は生徒たちに同じ曲を何度も練習させた)

 

上の例文からも変わる通り、自分より目下の人に対して使うことが多くなります。

自分より目上の人に対して使ってしまうと大変失礼になるので気を付けましょう。

 

✖ I usually have my boss review my report.

〇 I usually ask my boss to review my report.

(普段は上司に報告書をチェックしてもらっている)

 

※ 助動詞の「will」を伴うと、「必ず~させる」という自分の主張を強調した言い方になり、

「won’t」と否定語を伴うと「~することを絶対に許さない」という強い非容認を表します。

否定文の場合は、動詞の原形よりも ing形を使うほうが多くなります。

 

I will have him pay the price.
(このツケはアイツにきっちり払わせてやる)

 

My parents won’t have me arguing with them.
(うちの両親は私に口答えするのを許さないの)

 

使役動詞「let」の意味・用法

 

意味:「let」=「~することを容認する、自由に~させる」

用法: let + 人 + 動詞の原形

 

「let」は「目的語となる人の意思に沿って~させる」という意味になります。

「make」の「無理にでも~させる」とは正反対のニュアンスになりますので、注意が必要です。

 

✖ My wife let me give up smoking.

〇 My wife made me give up smoking.

(妻に禁煙させられた)

上の「let」を使った文だと「自分が禁煙したくてたまらなかったのを、妻が許してくれた」というニュアンスになり、

ちょっとおかしな文脈になってしまいます。

 

✖ My parents make me play computer games on weekends.

〇 My parents let me play computer games on weekends.

(うちの親は週末はゲームをさせてくれる)

上の「make」をつかった文ですと、「親に無理やりゲームをさせられる」と言ったニュアンスになり、

これもおかしな文脈になってしまいますので、この場合は「let」を使いましょう。

 

例文)

Our boss let us work independently.
(うちの上司は、私たちに主体的に働かせてくれる)

 

Please do not let your dog off the leash.
(飼い犬を放さないで下さい)

 

使役動詞「get」の意味・用法

 

意味:「get」=「~するよう説得する、~してもらうよう仕向ける」

用法: get + 人 + to不定詞 / ing形

 

「get」を使役動詞として用いる場合は、「to不定詞」もしくは「ing形」をとります。

「get」は「自分の望ましい状態にするために、誰かを説得して~させる、やってもらう」というニュアンスになります。

 

例文)

 

I will get my kids to clean the room.
(子供たちに部屋を掃除させるわ)

 

We could finally get him talking about his past.
(私たちはついに彼の過去を話してもらうことができた)

 

How can we get everyone to cooperate?
(どうやったら皆に協力してもらえるかしら?)

 

「get」については、こちらで詳しく説明しています↓

使役動詞「help」の意味・用法

 

意味:「help」=「~するように助ける、~するのに役立つ」

用法: help + 人 + 動詞の原形 / to不定詞

 

「help」は「動詞の原形」と「to不定詞」どちらもとることが出来ますが、

一般的には動詞の原形を用いることが多くなります。

 

例文)

I can help you find the document.
(その書類探すのを手伝いますよ)

 

He helped me to do my homework.
(彼は私が宿題をするのを手伝ってくれた)

 

The scent of lavender helps me sleep.
(ラベンダーの香りは眠りを助けてくれる)

 

 

 

以上、使役動詞のまとめでした^^

 

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