f:id:unagisensei:20210818162413j:plain

関係詞である「whichever」は色々な試験の穴埋め問題で頻出の単語ですが、

この使い方が代名詞、形容詞2つあります。

また、それぞれが名詞節・副詞節の2つの異なる意味・用法を持つので、

ここでおさらいしましょう。

【whichever】複合関係代名詞

まずは、「whichever」の「複合関係代名詞」を見ていきましょう。

「複合関係代名詞」とは、「関係代名詞」の「which」に「ever」がくっついているので、「複合」と呼ばれます。

「代名詞」ですので、「名詞の代わりになるもの」つまり「(どちらかの)”もの”」を表します。

意味・使い方は以下の2つあります。

名詞節を導く複合関係代名詞

通常「whichever + S + V」や「whichever + V」などの形で、

名詞節を導く関係詞として用いられ、

~するどちらの(どの)ものでも」という意味で使われます。

 

– You can take whichever you prefer.

(どちらでも好きなものを取って下さい)

 

– Buy whichever suits you.

(どちらでも自分に合うほうを買いなさい)

 

– We need to use whichever is left.

(残ったほうを使わないといけない)

 

*ちなみに、上でもわかるように関係節の主格として使われる代名詞の「whichever」は単数扱いとなります。

 

「whichever of something」という形で、of の後ろに名詞をとることもできます。

「~のどちらか」ですので、後ろは複数形になります。

 

– You shouldn’t believe whichever of the stories you heard.

(どちらの話を聞いたにしろ、信じるべきじゃない)

 

– You can download whichever of the apps you like.

(お好きな方のアプリどちらでもダウンロードできます)

 

– People worry about whichever of the vaccines would be available.

(人々はどちらのワクチンが接種可能なのか心配している)

 

副詞節を導く複合関係代名詞

副詞節を導く「whichever」は、「どちら(どれ)を~しようとも」という意味で

「no matter which」に置き換えることが出来ます。

 

– We want to support him Whichever he decides.

(彼がどちらに決めるにせよ、私たちは応援してあげたい)

 

Whichever wins, no one gets the prize.

(どちらが勝つにしろ、賞品をもらうことは出来ない)

 

Whichever I wear, my husband won’t say anything about it.

(どちらを着たって、私の夫は何も言わないわ)

 

こちらも、「whichever of something」の形でも使われます。

 

Whichever of the houses you like, we can offer an additional discount.

(どちらでもお好きな家に、更なる値引きをさせて頂きます)

 

– You can get to the station whichever of the ways you go.

(どちらの道を行っても、駅に着くことが出来ます)

 

 – Whichever of the angles you look at it, it looks the same.

(どちらの角度からそれを見ても、同じに見えます)

 

【名詞節】と【副詞節】の違い

ちなみに、上の「名詞節」と「副詞節」の違いは

名詞節=主節の一部になる節(主語や目的語、補語になる)

副詞節=主節は完成しており、追加的情報を与える節(時・条件・原因など)

 

つまり、

– Take whichever you like.

(どちらでも好きな方を取ってよ)

 

の文では、take は他動詞ですので、目的語がなくては成り立ちません。

take の目的語として whicheverの節が名詞として使われているので、

この whicheverの節は名詞節である、ということになります。

 

一方、

– I don’t care whichever wins.

(どちらが勝とうと、どうでもいい)

 

では、主節「I don’t care」は完成した文で、欠けている要素はありません。

ここでは「whichever wins」は、「どちらが勝っても」という条件を表しており、

文としては付加的情報です。

ですので、これは副詞節である、といえるわけです。

 

【whichever】複合関係形容詞

「whichever」は形容詞的に用いられる用法もあります。

これを「複合関係形容詞」と呼びます。

 

「形容詞」ですので、基本的に名詞を直後にとり、それを修飾します。

こちらも代名詞と同じで、名詞節・副詞節それぞれを導く2つの使い方があります。

*ちなみに、英語では「whichever」は「限定詞」とされています。

(より詳しくいうと複合関係限定詞)

 

日本の英文法ではまだ限定詞は形容詞の1つ、という括りのようです。

限定詞については別記事で確認できます↓↓

 

一点、注意しなければいけないのは、基本的に限定詞は名詞の前では1つしか置くことができませんので、

whicheverの直前・直後に冠詞や所有格などの限定詞を置くことは出来ません

 

✖ Take whichever an item you prefer.

✖ Buy whichever their product they recommend.

(→〇 Buy whichever of their products they recommend.)

 

名詞節を導く複合関係形容詞

必ず名詞を直後にとって修飾し、「どちらの(どの)~でも」という意味を表します。

「whichever + S + V」や「whichever + V」などの形で使われます。

 

– Choose whichever book you like to read.

(読みたい本をどちらでも選んでね)

 

– Please tell us whichever time is best for you.

(一番ご都合の良い時間をお知らせください)

 

Whichever treatment you pick will help your joint move easier.

(どちらの治療を選んでも、関節の動きを良くしてくれます)

 

副詞節を導く複合関係形容詞

副詞節を導く形容詞の「whichever」も、「どちらの(どの)~を …. しようとも」という意味で

直後の名詞を修飾します。

こちらも「no matter which」に置き換えることが出来ます。

 

– It will cost about the same whichever way you take.

(どちらの方法でも、費用はほとんど同じです)

 

Whichever choice you make, I wish you all the best.

(どちらの道に進むにしても、頑張って下さいね)

 

 – Current job security is quite low whichever company you work for.

(最近の雇用状況はどんな会社に勤めたとしても全く安定していない)

*job security = 安定した仕事・職場の保障(すぐ首になったりしないこと)

【whichever】の後ろは単数・複数?

1. You can take whichever item you like.

2. You can take whichever items you like.

複合関係形容詞「whichever」の後ろの名詞は、単数形・複数形どちらが正解でしょうか?

これは、どちらも置くことが出来ます

 

1.の単数形の場合は、あなたが手にできるものは”1つ”であることを示唆し、

2.の複数形の場合は、”2つ以上”も可能である、ということを示唆します。

 

日本語で「どちらか」というと、「2つのうちの1つ」もしくは「複数の中の1つ」といった意味になるかと思いますが、

英語の「whichever」は必ずしも1つであることを表すわけではありません。

 

したがって、

whichever + 単数形=どちらかの、どちらでも

whichever + 複数形=どの、どれでも

と訳すことが出来るかと思います。

 

ただし、文脈上1つであろうと思われるものは、単数形を用います。

 

例えば先の例文では、

– whichever way you take (→どれか1つの方法)

– whichever choice you make (→どれか1つの選択)

– whichever company you work for (どれか一つの自分が働く会社)

のように、どれも単数形ですが、

これを複数形にするとやや不自然になります。

つまり、

– whichever ways you take

とすると、同時に複数の方法をとる、ということを示唆し、

– whichever choices you make

は、同時に複数の選択をし、

– whichever companies you work for

では、同時に複数の会社で働くようなニュアンスになってしまう、ということです。

 

但し、「whichever of ~」では「~のどちらか」ですので、後ろは複数形になります。

 

少し長くなってしまいました^^;

今回はここまで。

こちらもおススメ

unagisensei.com

unagisensei.com

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事
スポンサーリンク