今回はTOEICなどの試験でもよく出てくる

「notwithstanding」についておさらいしたいと思います。

英検準1級レベルの単語でありながら、

あまりなじみがないという方も多いと思います。

契約書などのフォーマルな文章で好んで使われる単語になります。

 

【notwithstanding】の意味

 

「notwithstanding」は、ずばり「~にもかかわらず、それでも」という意味になります。

意味はシンプルですね。

 

問題は、「前置詞」と「副詞」、さらには「接続詞」という3つの品詞があり、

それぞれ使われ方、置く位置が異なるという点です。

 

【前置詞】の「notwithstanding」の用法、置く場所

 

前置詞の「notwithstanding」は、名詞の前に置きます

これは他の「前置詞」と同じですね。「前置詞+名詞」というのは常にセットです。

 

前置詞の「notwithstanding」が用いられるときは、

文頭文中に置いて用いられます。

後ろに名詞を伴う必要があるので、文末に使われることはありません。

 

「despite」「in spite of」などと置き換えることができます。

「despite」「in spite of」との違い

「despite」「in spite of」はどちらも「前置詞」としてのみ使われ、

「notwithstanding」は「前置詞、副詞、接続詞」としての使い方がある、

という点が異なります。

前置詞として使われるときは意味は同じですが、「notwithstanding」のほうがフォーマルで

契約書などの堅い文章で好んで使われます。

 

例文)

Notwithstanding the long-running debate, there was no progress on the issue.

(長期にわたる議論にも関わらず、その問題には何の進展もなかった)

 

Notwithstanding her parents’ strong objections, she flew to the UK to marry Jeff.

(両親の強い反対にもかかわらず、ジェフと結婚するためイギリスへと渡った)

 

Notwithstanding their best efforts, they couldn’t make it to the final.

(彼らの最大限の努力にもかかわらず、決勝戦に出ることは叶わなかった)

*make it to ~:~に参加する、間に合う、たどり着く

 

The country has the highest suicide rate, notwithstanding the fact that there is more various support available.

(より多様なサポートが利用できるようになったにも関わらず、自殺率は過去最高となった)

 

His theory has remained unchanged to this day, notwithstanding the discovery of those new species.

(そういった新しい種が発見されたにも関わらず、彼の仮説は今日現在まで変わっていない)

 

注意点)

「notwithstanding」自体が前置詞ですので、「notwithstanding」の後ろに

「of」や「for」などの他の前置詞はとりません

 

The event must be held notwithstanding of the weather.

The event must be held notwithstanding the weather.

(その行事は天候に関わらず開催されなければならない)

 

 

【副詞】の「notwithstanding」の用法、置く場所

 

「副詞」の「notwithstanding」は、文頭、文中、文末と、どこにでも置くことができます。

やや独特な使い方が「名詞の後ろに置く」というものです。

「名詞の後ろ」に「notwithstanding」が来ていたらそれは副詞ですので、混乱せず覚えておきましょう。

「副詞」の「notwithstanding」が文頭にくる場合は、後ろにカンマを伴います。

 

似たような副詞に「nevertheless」「nonetheless」があります。

(ただしこの2つは「接続副詞」で文と文のみを結ぶものです)

接続副詞についてはこちら↓↓

例文)

Their political differences notwithstanding, both countries came to agree.

(政治的な違いにもかかわらず、両国は合意に達した)

*「Their political differences notwithstanding,」までが副詞句となる。

 

His brilliant talent for acting notwithstanding, Corny never made his name in Hollywood.

(非常に優れた演技力にもかかわらず、コーニーはハリウッドで名をあげることは出来なかった)

 

Notwithstanding, economic growth has been less than expected.

(それにもかかわらず、経済成長は期待を下回った)

 

Notwithstanding, history repeats itself.

(それにもかかわらず、歴史は繰り返される)

*「history repeats itself」はことわざ。

 

The government has decided to increase the budget notwithstanding.

(それにもかかわらず、政府は予算の引き上げを決定した)

 

They got off the trail of the suspect notwithstanding.

(それにもかかわらず、容疑者の足取りを見失った)

 

【接続詞】の「notwithstanding」の用法、置く場所

 

「接続詞」の「notwithstanding」は、後ろに「that節」を伴って

「notwithstanding that S V」の形で使われることが多くなります。

 

「despite」「in spite of」は前置詞ですので、後ろに節をとる時は

「despite / in spite of the fact that S V」という形で使われますが、

「notwithstanding」は

「notwithstanding the fact that S V」(前置詞)

「notwithstanding that S V」(接続詞)

の両方を取れるということになります。

 

例文)

The request was dismissed, notwithstanding that a huge backlash was expected from Congress.

(議会からの強い反発が予想されたにもかかわらず、その要求は棄却された)

 

She was convicted of murder, notwithstanding that the evidence was weak.

(証拠が弱いにもかかわらず、彼女は殺人罪で有罪となった)

 

注意点

「that」の後ろにカンマがある場合は、

名詞の「notwithstanding」+代名詞の「that」で、「それにもかかわらず」という意味になるので

注意が必要です。

 

Notwithstanding that, they considered the evidence was still insufficient.

(それにもかかわらず、証拠不十分と判断された)

 

 

それでは以上です^^

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