使役動詞の「get」の後ろは「to不定詞」と覚えていませんか?
今回は意外と知らない使役動詞「get」の使い方について
おさらいしたいと思います。
目次
「人」に対して用いる使役動詞の「get someone to do / doing」
「人」に対して用いる時は、「自分の望ましい状態にするために、誰かを説得して~させる、やってもらう」というニュアンスで用いられ、
「~するよう説得する、~してもらうよう仕向ける」などと訳すこともできます。
「get」を使役動詞として用いる場合は、「to不定詞」もしくは「ing形」をとります。
英文法書などで「to不定詞」のみが紹介されていることが多いですが、
ケンブリッジなどの英英辞典には「to不定詞」「ing形」どちらも同じ意味で記載されています。
I can’t get my husband to do the dishes.
(なかなか夫にお皿洗いをしてもらえない)
I’ll get my assistant to check the downstairs.
(部下に下の階を見てきてもらうよ)
I will get my kids cleaning the room.
(子供たちに部屋を掃除させるわ)
She always gets people talking.
(彼女は人の話を聞きだすのが上手い)
使役動詞「have」と「get」の違い
「have」も「get」と似たようなニュアンスで用いられる使役動詞ですが、
「have」のほうがよりフォーマルで、人に対して用いる場合は「命令する・指示する」といったニュアンスが加味されます。
イギリス英語では通常は「get」のほうが用いられます。
I’ll get my assistant to check the downstairs.
(部下に下の階を見てきてもらうよ)←部下に頼んで下の階を見てきてもらう
I’ll have my assistant check the downstairs.
(部下に下の階を見て来させよう)←部下に指示して下の階を見に行かせる
「have」の後ろは動詞の原形になります。
「物」に対して用いる使役動詞の「get something done / to do / doing」
「物」に対して用いる時も、「~させる」という使役の意味で用いられます。
人に対して用いる時との違いは、後ろが「過去分詞」、「to不定詞」、「現在分詞」をとるという点です。
過去分詞が用いられるのは「先行詞がその動詞の目的語」であるとき、
to不定詞と現在分詞が用いられるのは「先行詞がその動詞の主語」であるとき、になります。
I got my wallet stolen yesterday.
(昨日財布を盗まれた)
We’ve got the report translated into Chinese.
(報告書は中国語に翻訳してもらいました)
過去分詞を用いる場合は、しばしば「~するよう手配する」といったニュアンスの場合もあります。
I need to get my phone fixed right away.
(すぐに携帯を直してもらわなくちゃ)
We have to get this job finished by tomorrow.
(この仕事は明日までに終わらせないといけない)
「to不定詞」と「ing形」はどちらもほぼ同じ意味で用いられますが、
「ing形」のほうが「動作や状態の継続」を表す傾向にあります。
I can’t get my computer working.
I can’t get my computer to work.
(パソコンが動かなくなっちゃったの)
My father could get the engine to start.
(うちの父ならエンジンをかけられるかも)
Even my father couldn’t get the car going.
(うちの父でも車は動かせなかった)
「get + 人/物 + 過去分詞」で「(予期せず)~させてしまう」
「get + 人/物 + 過去分詞」という形で、「予期せず・うっかり~させてしまう」という意味を表す場合もあります。
You almost got us all killed!
(あなたのせいで危うくみんな死ぬところだったわ!)
I got my cake totally burned!
(ケーキを丸焦げにしちゃったの!)
以上です^^