今回は、TOEICなどの試験でよく狙われるこのイデオムについて
おさらいしたいと思います。
「know better than to do something」の意味・用法
「know better than to do something」は
「 ~するほど愚かではない」「~しない分別をわきまえている」
という意味を表すイデオムです。
注意しなければならないのは「than」の後ろには「to不定詞」が来るということです。
動名詞や動詞の原形、過去形などをとることはありません。
例文)
〇 She should have known better than to go to that party.
×She should have known better than went to that party.
(あのパーティーに行くなんて彼女はなんて愚かだったんだ)
〇 You should know better than to steal money from the company.
× You should know better than stealing money from the company.
(会社からお金を盗むなんて馬鹿なことはするな)
〇 He knew better than to judge by appearances.
(彼は外見で判断するほど愚かではなかった)
〇 We know better than to interrupt the speech.
(私たちにも演説の邪魔をしてはいけないという分別はあります)
否定語を使っていないにも関わらず、意味としては「~しない」ということを表す点にも
注意が必要ですね。
類似表現「no better than」
上記と非常に似ている表現が「be no better than ~」です。
「~と同様だ、~と変わらない」という意味で、
通常thanの後ろにはネガティブな意味の「名詞」がきます。
例文)
– He is no better than a thief.
(彼は泥棒も同然だ)
– She is no better than people who eat junk food every day.
(彼女は毎日ジャンクフードを食べる人たちと何も変わらない)
意味合いとしては「~ましとは言えない、同じくらい悪い」ということを表すので、
後ろに通常良いとされる物事や人が来ると、意味がちぐはぐになります。
〇 He is no better than a cockroach. (彼はゴキブリと同じだ)
× He is no better than a champion. (彼はチャンピオンと同じだ)
「know」と「to不定詞」:「know to do」
ちなみに、通常「know」という動詞は、肯定文において直接後ろにto不定詞をとらないということも
再確認しておきましょう。
多くの場合、目的語や疑問語、節をとります。
× They know to do their job.
〇 They know they should do their job.
〇 They know how to do their job.
〇 They know the job to be done.
しかし、否定語がある場合は「to不定詞」をとります。
〇 She knows not to tell anybody.
(誰にも言ってはいけないことを彼女は知っている)
〇 I know not to use that facility.
(あの施設を使ってはいけないことを知っています)
以上です。