今回は、上級英語の
「will」の「現在の推量」としての使い方をおさらいしたいと思います。
「will」の「現在の推量」とは
助動詞「will」が表す「現在の推量」とは一体どういうものでしょうか。
まず、例文を見たほうが早いので、下を確認してみましょう。
① will + 原形
– My dad will be at home now.
(お父さんは今家にいるはずだ)
② will + 完了形
– He will have finished his work by now.
(彼なら今頃仕事を終えていると思うわ)
上のどちらの例文も、今現在の状況を推測しています。未来のことではありません。
willがあっても、時制で言えば①は単純現在、②は現在完了と同じ用法というわけです。
学校では「willは未来の助動詞」や「未来完了は未来のある時点までの動作の完了」などと教わりますが、
実は、「現在」のことを表す時にも用いられるのです。
「推量のwill」の意味
- ポイント:確信度は強い
「推量のwill」は、「きっと~だろう」ということを表します。
この時の「推量」の確信度は、「must」(きっとそうに違いない)に次いで、もしくは同じくらいに強くなります。
ほぼ確信しているといったニュアンスです。
この強い確信の度合いを和らげるために、「maybe」や「probably」「I think」などが添えられることもあり、
逆に確信の度合いを強調する為に「definitely」「I’m sure」などが使われることもあります。
「推量のwill」の使い方
- 「by now」「now」「already」などをしばしば伴う
「現在の推量」として用いられる場合は、未来のことと混同しないように
「by now」「now」「already」などの副詞をよく伴って用いられます。
会話などで現在のことに言及していることが明らかである場合は、必ずしも必要ではありません。
また、下に追って出てくる「過去についての推量」では、過去を表す語句を伴います。
例文
それでは、他の例文を見てみましょう。
– You will have made your decision by now.
(もう決心したわね?)
– I think they will have read none of those textbooks.
(彼らはどの教科書も読んではいないだろう)
– That will be our new manager over there.
(あそこにいるのは新しい部長よ、きっと)
– As you will know, our project is running late.
(ご存じの通り、我々のプロジェクトは予定より遅れている)
「will」と過去
さらに、「will + 完了形」を使って「過去についての推量」を表すことも有ります。
「過去に~しただろう」という意味で、過去の時を表す副詞が伴います。
つまり、未来も現在も過去も、どれにでも使えるのが「推量のwill」なんですね。
これに関しては、「must」「could」「should」など他の推量の助動詞と同じです。
注意点としては、「will」と単純過去形のみでは用いることが出来ません。
助動詞の後ろは原形となる必要があるからですね。
✖ He will finished his report last week.
例文
– Emily will have left New York last night.
(エミリーは昨夜ニューヨークを出発したはずです)
– You guys will have met each other before.
(君たちは前に会ったことがあるだろう?)
– He will have taken that exam yesterday.
(彼は昨日その試験を受けたはずだよ)
以上、推量の「will」についてでした。