比較文で使われる「than」(~に比べて)ですが、
この後ろは色々な省略が起きます。
「than」の後ろは基本的に主節と同じ部分、被っている部分が省略できます。
そのうち、主語と述語が省略されるのは、どんなときでしょうか?
【than】で「時間軸上の比較」
その一つが「時間軸上の比較」です。
つまり、同一の人・物事の過去と現在を比べている時や、現在と未来を比べる時など
違う時間軸の点と点を比較する時で、「than」の後ろに時を表す語句がくると、主語・述語を省略できます。
現在と過去の比較
例文)
– The company has made more profits this year than in the past.
→ The company has made more profits this year than (the company made profits) in the past.
(今年会社は過去に比べより多くの利益を挙げた)
– I can work much more productively now than when my boss was always around.
→ I can work much more productively now than (I worked ) when my boss was always around.
(上司がいつも近くにいた時より、今のほうが仕事の生産性が良い)
– More people are buying new houses than a year ago.
→ More people are buying new houses than (people bought new houses) a year ago.
(1年前より新しい家を買う人が増えている)
現在と未来の比較
– Time is worth more in the present than in the future.
→ Time is worth more in the present than (time will be worth) in the future.
(時間は未来よりも今現在のほうが価値がある)
– You will need more money later in your life than at this moment.
(今現在よりも後になってもっとお金が必要になる)
ちなみに、少し話は逸れますが、
thanを用いて過去と現在の比較をするときは、
「時制の一致」のルールから外れ、それぞれの時制を使うことができます。
– I didn’t take it seriously back then than I do now.
(当時は今ほど真剣に受け止めていなかった)
– He was much thinner than he is now.
(彼は今よりももっと細かった)
もちろん主語・述語の省略も可能です。
→ I didn’t take it seriously back then than now.
【than】で「時間軸上の比較」(定型句のとき)
「usual」「before」「ever」などの前にも「than」を置くことができ、
この時は「than」が前置詞として用いられる。
– The shop closed earlier than usual.
(いつもよりお店が早く閉まった)
– She looks happier than before.
(彼女は以前より幸せそうだ)
*「than」が「接続詞」か「前置詞」かの違いは、
「接続詞」として使われるときは、後ろに「S+V」が必要ということです。
(省略されている場合も含む)
動画はこちら↓
【than】の後ろの主語・述語省略【時間軸上の比較】#英文法 #英検 #TOEIC pic.twitter.com/9Q6cBKoTH3
— うなぎ先生の英文法の復習 (@unagi01446720) 2021年5月9日
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