「best」に「the」が付いているときと、付いていないときがあると思いませんか?
今回は「best」についておさらいしたいと思います。
「best」と「the best」何が違う?
まず以下の文を見てみましょう。
× It is the best to learn from a qualified teacher.
〇 It is best to learn from a qualified teacher.
(資格のある先生から学ぶに越したことはない)
上の例文は間違いで、下が正解です。
ここではどうして冠詞を付けないのでしょうか?
それは、「best」がどの品詞で使われているかに関係があります。
「best」は形容詞、副詞、名詞としての使い方があります。
「best」の形容詞としての使い方
一番よく使われるのが、形容詞としての「best」ではないでしょうか。
まず、例文を見てみましょう。
– He is the best player on the team.
(彼がチームで一番の選手だ)
– This is the best way to cook rice.
(これがご飯を炊く一番の方法です)
形容詞「best」が直接後ろの名詞を修飾している(限定用法)のときには、定冠詞theがつきます。
あくまで名詞に冠詞が付いている状態です。
これとは異なり、後ろに名詞が来ないバージョンもあります。
例文)
– It is best to learn from a qualified teacher.
(資格のある先生から学ぶに越したことはない)
このように、「It is best to ~」で
「~するのが一番だ」「~するに越したことはない」という表現がよく使われます。
この時の「best」は「最も良い」という”形容詞”になりますが、この文ではこの形容詞は
「~は一番良いです」という“叙述的用法”で使われています。
このように叙述的用法で用いられる場合は、定冠詞の「the」は付きません。
「best」の副詞としての使い方
次に、副詞としての使い方も見ていきましょう。
例文)
〇 She liked the second song best.
(彼女は二番目の曲が一番気に入った)
〇 She liked the second song the best.
(彼女は二番目の曲が一番気に入った)
副詞の「best」は、「well」の最上級として使われます。
副詞の「best」は冠詞を付けても付けなくても、どちらでも構いません。
口語では冠詞を付けることが多くなる傾向にあるようです。
「best」の名詞としての使い方
すぐにはピンとこない方もいるかと思いますが、「best」は名詞としても用いられます。
例文)
– You are the best!
(あなたは最高だ)※感謝の意味でも使われる。
– Let’s hope for the best.
(上手くいくように願おう)
名詞の「best」は「最高の人/もの、最高の状態」を指し、
一番のものを表す名詞ですので、特定のものを表す定冠詞theがつきます。
以上、「best」に冠詞を付ける、付けないについてでした。