「疑似関係代名詞」の「than」
「than」を使った比較文は非常によく使いますね。
その中で、下のような文を見たことはありますか?
– I’ve got much more time than is needed.
(必要以上の時間が与えられた)
これはいったいどういう構文でしょうか。
確認していきましょう。
【than is needed】はなぜ主語がない?
– I’ve got much more time than is needed.
通常の比較文では、than以下は主節と重複している部分が省略可能です。
ですので、主語が省略できるのは、主語が主節と従節で同じ場合です。
しかし、それで考えると
– I’ve got much more time than I is needed.
という全くおかしな文になってしまいます。
つまり、これは主語が”省略”されているわけではないということです。
【疑似関係代名詞】とは
もともとは接続詞である「than」が、関係代名詞のように使われる時、
これを「疑似関係代名詞」と呼びます。
例えば、通常の関係代名詞を使った文であれば、
– I’ve got the time that is needed.
(必要な時間をもらった)
となり、thatを使った関係代名詞節「that is needed」が先行詞の「time」を修飾して、
「必要な時間」となっていますね。
これを比較文にしたのが「than」を疑似関係代名詞として用いたもので、
– I’ve got much more time than is needed.
になります。
「than」が「that」と同じように、関係代名詞の役割を兼ね、
「than」以下の節が、先行詞「time」を修飾しています。
上の文では「than」が主語として用いられていますので、主格の疑似関係代名詞となります。
【主格の疑似関係代名詞】例文
– You don’t need to make more money than is necessary.
(必要以上のお金を稼ぐ必要はない)
– We collected more signatures than were needed.
(必要とされる以上の署名を集めた)
【慣用表現】ではbe動詞が省略
但し、慣用表現として、「than necessary」や「than needed」のように
be動詞が省略され使われることがあります。
〇 You don’t need to make more money than is necessary.
〇 You don’t need to make more money than necessary.
(必要以上のお金を稼ぐ必要はない)
【目的格の疑似関係代名詞】例文
目的格の疑似関係代名詞とは、thanが目的語として用いられます。
– There are more people than we can actually see.
(実際に見えるよりも多くの人がいます)
→ see の目的語が than(than以下の節で欠如しているのが目的語)
– I received more Christmas cards than I sent out.
(自分が送ったより多くのクリスマスカードを受け取った)
→ send out の目的語が than(than以下の節で欠如しているのが目的語)
動画はこちら↓
【than is needed】って何?
thanの後ろの主語がない「疑似関係代名詞」その①#英検 #TOEIC #英文法 pic.twitter.com/RvOqXOyP5W— うなぎ先生の英文法の復習 (@unagi01446720) 2021年5月23日
【than is needed】って何?
thanの後ろの主語がない「疑似関係代名詞」その②#英検 #TOEIC #英文法 pic.twitter.com/tHSJgXhJsP— うなぎ先生の英文法の復習 (@unagi01446720) 2021年5月24日
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