英語の過去形と現在完了形の違いや使い方で
悩んだことはありませんか?
それもそのはず、日本語は過去形で現在も過去完了も過去も表してしまうので
日本人にとっては過去形と過去完了の区別が難しいのです。
でも、実はポイントは一つだけ。
さっそく見ていきましょう。
目次
【過去形】とは何か
そもそも、「過去形」とは何を表すのでしょうか?
それは「過去のある一時点でそうであったという事実」を述べており
通常「現在はそうでない、もしくは不明」というニュアンスがあります。
例えば
– I loved you.
といえば、「私はあなたを愛していた」となり、
今現在は愛していない、というニュアンスが含まれます。
– I was a teacher.
といえば、「私は教師だった」となり、
今現在は教師ではない、というニュアンスになります。
このように、過去形は「過去のある時点では~だったが、今は違う」
ということを表すのです。
現在の状態とは完全に切り離されています。
ここが、現在完了形との使い分けのポイントです。
【現在完了形】とは何か
「現在完了形」というのは、「過去形」とは異なり
「現在もそうである状態」を表します。
過去のある時点での行動や変化が、現在まで続いていたり、
現在まで影響を及ぼしていたりするときに使われます。
例えば、
– She has arrived in Japan.
と言った場合、「彼女は日本に到着した」し、「今現在も日本にいる」ことを表します。
これを過去形で
– She arrived in Japan.
としてしまうと、「彼女は日本に到着した」けれど、「今どこにいるのかは不明」です。
他にも、
– I have confirmed your payment.
と言えば「お支払いを確認致しました」=「今現在支払いが確認できている状態」ということを表します。
これを過去形で
– I confirmed your payment.
と言ってしまうと、「ある過去の時点で支払いを確認した」けれど「今確認できている状態ではない」もしくは「今は不明」といったニュアンスになり、
不自然な表現になってしまいます。
このように、その行動は過去になされたものでも、
実はフォーカスしているのは「現在」である、というのが「現在完了形」なのです。
【過去形】と【現在完了形】の違い
さて、この二つの違いをまとめると、
過去形=過去のある時点にフォーカス、「過去のある時点でそうだった」
現在完了形=現在にフォーカス、「今現在もそうである」
ということになります。
ポイントはこれだけです。
完全に過去のことを話しており、「今はそうではないよ」という時は過去形を用い、
過去に起こったことで、その今現在の状態について話す時は現在完了形を用います。
【過去形】のみで使われる「時を表す副詞(句・節)」
現在完了形は現在にフォーカスしているので、
「過去の一時点を表す副詞(句・節)」が文の中にある時は
「過去形」しか使えません。
例)
✖ We have played soccer together when we were kids.
〇 We played soccer together when we were kids.
(子供の頃一緒にサッカーをした)
✖ I have found this box a long time ago.
〇 I found this box a long time ago.
(この箱を見つけたのはずいぶん前だ)
現在にフォーカスしている「現在完了形」では、
このように副詞(句)によって「過去の時点」にフォーカスした文には
使うことはできません。
穴埋め問題なので、過去形か現在完了形かで迷ったら、
過去の一時点を表す副詞の有無を、まず確認しましょう。
【現在完了形】で使える「時を表す副詞(句・節)」
過去から現在までの期間を表すのは「現在完了形」です。
現在完了形を用いる時は、「今まだ終わっていない時」「今まで続いている期間」を表す副詞であれば、伴うことが出来ます。
例えば
- this week / this month / this year
- up to now / to date / so far
- over the last decade / in the last three years
- for / since ~
– I have lived here for 20 years.
(ここに20年住んでいます)←今も住んでいる
– We have raised 200 dollars so far.
(今のところ200ドル集めた)←今現在までに集めた額
ある期間における「起点」を表す「since」という前置詞を用いる場合は
基本的に「現在完了形」を使い、過去形は使いません。
例)
– She has been a big fan of Anime since she was a child.
(彼女は子供のころからアニメの大ファンだ)←今もファン
– I haven’t heard from him since then.
(あれ以降彼から何の音さたもない)←今も何もない
どちらも使える副詞(句・節)
「for」や「in」「over」などを伴う副詞句は、
過去形と現在完了形どちらも使えます。
for
– I have lived here for 20 years.
(ここに20年住んでいます)←今も住んでいる
– I lived here for 20 years.
(ここに20年住んでいた)←今はもう住んでいない
in
– I have studied French in the last few years.
(ここ数年仏語を学んでいる)←今も勉強している
– I studied French in the last few years and now I’m learning German.
(ここ数年は仏語を学んでいたんだけど、今は独語を勉強している)
→今はもう仏語は勉強していない
over
– The price has increased over the years.
(価格はここ数年で上がってきている)←今も継続的に上がっている
– The price increased over the years.
(価格は何年もかけて上昇した)←過去の出来事であり、今現在ではない
まとめ
- 今はそうでなければ「過去形」
- 今もそうなら「現在完了形」
- 過去の一時点を表す副詞(句・節)があったら「過去形」
- 「since」があったら「現在完了形」
以上