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【知覚動詞と原形不定詞】とは?

 

知覚動詞というのは、見る、聞こえる、感じるなど五感を使うことを表す動詞で、

see、watch、look at、 hear、listen to、feel、noticeなどがあります。

 

これらの動詞が使われるとき、

知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞(動詞の原形)

という文が成り立ちます。

「(目的語)が~するのを(知覚)する」という意味になります。

 

これは試験などで非常に間違えやすいものの1つです。

なぜなら、通常の動詞であればto不定詞を使うために、ここもto不定詞を使ってしまったり、

または過去の出来事だから過去形にしてしまったり、という間違いが起こります。

 

また、この文法をしらないと、原形の動詞が来ること自体に違和感を感じる方もいるかと思います。

詳しく見ていきましょう。

 

【知覚動詞+原形不定詞】の使い方

 

✖ I saw him cried.

✖ I saw him to cry.

〇 I saw him cry.

(彼が泣くのを見た)

 

ここで、彼が泣いていたのは過去のことですが、

過去形は間違いで、原形(もしくはing形)が正解です。

目的語のすぐ後ろに原形動詞が来て、その目的語の動作を表します。

 

✖ We have never heard her spoke English.

✖ We have never heard her to speak English.

〇 We have never heard her speak English.

(彼女が英語を話すのを聞いたことがない)

 

こちらも同様に、今まで話すのを見たことがない、という文ですが

後ろは原形(もしくはing形)となります。

 

【知覚動詞+原形不定詞】の注意点「smell/taste/touch」

注意点として、知覚動詞でも「smell」という動詞では、

通常後ろに原形不定詞をとることはできず、「ing形」をとります。

 

また、意味では知覚動詞と似ている「taste/touch」

「S+V+O+C」の形をとることがないため、

通常、知覚動詞には分類されません。

 

× I can smell something burn.

〇 I can smell something burning.

(何かが燃えているような匂いがする)

 

× She touched his hand shake.

× We could taste the food burn.

 

【知覚動詞以外の場合】は「to不定詞」

ちなみに通常の(知覚動詞以外の)動詞であれば、下のように「to不定詞」を使います。

 

– I want him to talk.

(彼に話してほしい)

 

– We persuaded her to come.

(私たちは彼女に来てくれるよう説得した)

 

【知覚動詞+ing形/過去分詞の場合】の使い方

知覚動詞の後ろは原形不定詞だけでなく、

ing形、過去分詞も来ます。

目的語のすぐ後ろに、ing形、過去分詞を置きます。

 

– I watched the kids leaving the room.

(子供たちが部屋を出ていくところを見ていた)

 

– I heard your name called.

(君の名前が呼ばれたのが聞こえたよ)

 

【知覚動詞と原形不定詞/ing形/過去分詞】の使い分け方法

では、これらは、どのように使い分けるのでしょうか。

 

それは、「その意味するところ」によって、使い分けます。

・原形不定詞 →  ~するのを~する(動作のすべて)

・ing形 →  ~しているところを~する(進行形の動作)

・過去分詞 →  ~されているのを~する(受動態)

 

原形不定詞:

原形不定詞が用いられるとき、

現在を表す文では「~すること」というより抽象的なニュアンスになり、

過去を表す文では「その動作の初めから終わりまで~した」や「その動作が完了するのを~した」という意味を表すニュアンスとなります。

 

現在:

– She often hears people talk about her parents.

(彼女は自分の両親について人々が話すのをよく耳にする)

 

– I love to watch my students grow.

(自分の生徒が成長するのを見るのが好きだ)

 

過去:

– I watched the kids leave the room.

(子供たちが部屋を出ていくまで見ていた)

⇒部屋を出ていく最中を見たという意味でなく、

「部屋を完全に出ていく」というところまで見た、というニュアンス。

 

– We saw him perform at the stadium.

(彼のスタジアム公演を見に行った)

⇒「初めから終わりまで見た」つまり「その公演を見ることを目的としていた」というニュアンス。

 

ing形:

ing形が用いられるときは、通常

「その動作の最中であり完了していない状態」や「繰り返される動作」を表します。

 

動作の最中:

– I saw her walking down the river.

(彼女が河原を歩いているところを見た)

初めから終わりまででなく、その一場面を見たのみ。

 

– He heard someone approaching him.

(彼は誰かが近づいてくるのが聞こえた)

近づいている最中で、その動作はまだ完了していない状態。

 

繰り返しの動作:

繰り返しの動作を表す場合も、基本的にはその動作の最中を見たというニュアンスを兼ねています。

 

– I watched them jumping up and down all day long.

(あの子たちが一日中ジャンプするのを見ていた)

 

– We saw the removers taking boxes in and out of the building.

(引っ越し業者が建物から次々に荷物を運ぶのを見た)

 

過去分詞:

過去分詞が後ろに来る場合は、「~される」という受け身の意味を表します。

目的語がその動作の主語ではなく、対象となっている場合に用いられます。

 

– The police watched him hit by the car.

(警察は、彼が車にひかれるのを見ていた)

「彼」が「ひかれた」(受け身)

 

We went there to see her awarded the first prize.

(彼女が最優秀賞を授与されるのを見るために行った)

「彼女」が「授与された」(受け身)

 

以上、知覚動詞についてでした^^

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