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今回は「not to do」と「to not do」の違いについて

おさらいしたいと思います。

「not to do」と「to not do」の意味・用法

「不定詞の否定形」と「分離不定詞」とは?

 

そもそも、この言葉を聞いたこともないという方もいるかと思います。

まずは、以下の例文を見てみましょう。

 

例文)

1. My decision was not to eat carbohydrates.

2. My decision was to not eat carbohydrates.

 

どちらが正しいでしょうか?

 

元々は1.が文法上正しいとされていましたが、現在はどちらも使われます。

どちらかが正しくないということはありません。

 

しかし、意味が若干異なる場合もありますので、注意が必要です。

 

「not to do」: to不定詞の否定形

 

まず、基本的なto不定詞の否定形は、「not + to不定詞」という形になります。

 

一般的な否定文との違いを見るとわかりやすいので、

見ていきましょう。

 

一般的な否定文:主語の後ろに否定語

– My mother did not tell me to study abroad.

(私の母は私に留学しろとは言わなかった)

 

to不定詞の否定:to不定詞の直前に否定語

– My mother told me not to study abroad.

(私の母は私に海外留学するなと言った)

 

主節に否定語がくる場合は、「主語が~でない」という意味になるのに対し、

不定詞に否定語がかかる場合は、to以降を修飾して「~しないこと」という意味になります。

 

このように、どこに否定語が来るかによって意味が全く変わってしまいますので、

それでは、「to不定詞の否定」の例文をもう少し見てみましょう。

 

例文)

– I was determined not to make the same mistake.

(私は二度と同じ間違いを犯すものかと心に決めていた)

 

– I think he was trying not to laugh.

(彼は笑いをこらえていたんじゃない?)

 

「to not do」: 分離不定詞

 

分離不定詞とは、「to」と「動詞の原形」の間になんらかの副詞が入ることを言います。

普段あまり意識しないことが多いかと思いますが、

「not」は否定を表す「副詞」です。

 

したがって、「not」を1つの副詞として分離不定詞の形で文を作ると、

「to not do」という形が出来上がります。

 

例文を見てみましょう。

 

例文)

– The most important thing is to not gather in a large group.

(一番大切なのは、大人数で集まらないということだ)

 

‐ It was difficult to not fall in love with her.

(彼女に恋をしないなんて無理だった)

 

注意が必要なのは、toと動詞の間にnotが入ってきただけなので

notの後ろは「動詞の原形」になるということです。

× It was difficult to not falling in love with her.

 

「not to do」と「to not do」の意味の違い

 

それでは、もう少し詳しく

「not to do」と「to not do」の意味の違いを確認するために、

最初に挙げた例文を見ていきましょう。

 

1. My decision was not to eat carbohydrates.

2. My decision was to not eat carbohydrates.

 

この2つの違いは、実は1.の文にあります。

1.の文は、読み方によっては

「私の決意は、炭水化物を摂らないということだった」の他に

「私の決意は、炭水化物を摂る、ということではなかった」

と読み取ることも可能ということです。これらはニュアンスが若干異なりますね。

 

そのため、「私の決意は、炭水化物を一切摂らないということだった」という意味をより明確にするために、

2.の分離不定詞を使うことができます。

 

2.の文では、「私の決意は、炭水化物を一切摂らないということだった」という以外の意味にとられることはありません。

その他の分離不定詞の例として、

例えば「quickly」という副詞を使って

1. She told me to finish my job quickly.

2. She told me to quickly finish my job. (分離不定詞)

とした場合、

1.は「私に仕事を終えるようにと彼女は手短に言った」という意味に取れなくもないので、

「私が早く仕事を終えるようにと彼女は言った」と表したい時は2.を使うと、そういった誤解を防げます。

このように、分離不定詞を意識的に使うこともできます。

 

不定詞の否定形は基本的には「not to do」ですので、通常はこちらを使ったほうが良いかと思いますが、

「to not do」でも間違いではない、という点は覚えておくとよいかと思います。

 

以上、「not to do」と「to not do」についてでした^^

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