「その年に」という表現、
意外と迷う人が多いのですが、ご存じですか?
年と前置詞の関係をおさらいしましょう。
【年】の前につく前置詞
まず、「年」の前につく前置詞は、基本的に「in」になります。
– I was born in 1995.
(私は1995年生まれです)
– The next World Cup will be held in 2022.
(次のワールドカップは2022年に開催される)
– This author became really popular in the 1990s.
(この作家は90年代に非常に人気がでた)
【~の年に】と言いたい時は「in the year」
「in the year」は「その年に」という意味ですが、
一般的にはより具体的な期間や年などを伴って「~の年に」「~の年の間に」などの意味で使われることが多くなります。
「on the year」とはなりません。
– Many people felt lonely in the year 2020.
(多くの人が2020年という年に孤独を感じた)
– They moved to the UK later in the year.
(彼らはその年の後半にイギリスに引っ越していった)
– We are expecting a double-digit increase in sales in the year ahead.
(今後1年で売り上げは2桁の成長を見込んでいます)
→こちらは「この先の一年」で、「その年の先」ではありません。
うしろに名詞をとって「in the year of」で「~の年」とも表現します。
– Food delivery became a lifeline in the year of COVID-19.
(フードデリバリーは、このコロナの年になくてはならないものとなった)
– She was born in the year of the ox.
(彼女は丑年生まれだ)
「その年に」を単独では「that year」
上のような使い方でなく、単独で「その年に」を表すときは
「that year」が使えます。
– I became an English teacher that year.
(その年に私は英語教師になった)
– All birthday parties were canceled that year.
(その年の誕生日パーティーは全て中止となった)
こちらも「later/earlier」などは一緒に使えます。
– There was a huge storm earlier that year.
(その年の前半に、巨大なストームが襲った)
「in that year」は「その年の間に」
「in that year」というと、「その1年の間の中で」というような、期間を意識させるニュアンスになります。
– Japanese birthrate dropped by 2.3% in that year.
(その年の出生率は2.3%下落した)
– We had over 500 new students in that year.
(その年は500人を超える新しい受講生を受け入れた)
どちらも、「その一年という枠の中で」「その一年を通して」のようなニュアンスが見て取れるかと思います。
ですので、
✖ I became an English teacher in that year.
〇 I became an English teacher that year.
このような文の場合は、
教師になったのはある時点であり、1年をかけて少しずつなったわけではないので、
「in that year」だと不自然に感じます。
時を表すときの前置詞の使い分け
時を表すときの前置詞の使い分けは、以下のようになります。
- 時間 →「at」:at 3pm
- 曜日、日付 →「on」:on Monday, on 15th December
- 月、年 →「in」:in November, in 2021
以上、
ご参考いただければ幸いです^^